相線における電流測定のための方法および装置
专利摘要:
多相の電流網における電流測定のための方法において、多相の電流網の複数の相(U,V,W)間の導電接続は、該複数の相が互いに短絡されているように形成される。検出時点において、導電接続と第1電圧電位(0V)との間を流れる電流値(ISh)が検出される。 公开号:JP2011516871A 申请号:JP2011503391 申请日:2009-02-12 公开日:2011-05-26 发明作者:フィンケ スヴェン;キューン ティモ 申请人:ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh; IPC主号:G01R19-00
专利说明:
[0001] 本発明は、とりわけ多相の電流網における電流測定のための方法に関する。] [0002] 先行技術 多相の電流網は例えば電動機の通電のために使用される。多相の電流網の1つの相に流れる電流は、低オーム性抵抗(シャント)を用いて測定することができる。いわゆる1シャント方式の電流測定の場合には、個々の相における電流をただ1つのシャントによって検出することができる。しかしながら、オフセットにより測定が不精確となる可能性がある。] [0003] 本発明の課題は、改善された電流測定を可能にすることである。] [0004] 発明の概要 本発明によれば、例えば1シャント方式の電流測定に使用することができる自動的な測定エラー補償が可能になる。この際本発明のアプローチは、オフセットエラーの発生を検出するためのサンプリング時点の決定に基づいている。1シャント方式の電流測定においては、2つのオフセットによる測定エラーが生じることがある。これはオペアンプオフセットとリップルオフセットであり、この原因は、位相シフトを有する非対称のパルス幅変調(PWM)による相電圧出力にあることがある。本発明のアプローチによれば、このオフセットエラーをバンドエンド調整によって検出して例えば制御装置のEEPROMにファイルすることは必要なくなる。バンドエンド調整の省略によってコストが削減される。上述したオフセット成分は、動作点全体において一定であるわけではない。さらにオフセット成分は所定の経年変化も受ける。本発明によれば、この経年変化を考慮して電流測定の質を改善することができる。有利には本発明のアプローチを公知の測定方法と組み合わせることができる。択一的に本発明のアプローチを単独で使用することも可能である。] [0005] 本発明は1つの実施形態によれば、多相の電流網における電流測定のための以下のステップを有する方法を提供する: ・多相の電流網の複数の相間における導電接続を、これらの複数の相が互いに短絡されているように形成する。 ・検出時点において、導電接続と第1電位との間を流れる電流値を検出する。] [0006] 導電接続と第1電位との間に配置されている測定装置を用いて電流値を測定することができる。これにより例えばシャントの使用が可能になる。] [0007] 複数の相は、少なくとも1つの第1スイッチを介して測定装置と接続することができ、この少なくとも1つの第1スイッチは、検出時点において閉成しておくことができる。したがって本発明の方法は1シャント方式の電流測定で使用するのに適している。] [0008] さらに複数の相の各相は、それぞれ1つの第1スイッチを介して測定装置と接続することができ、これら全ての第1スイッチは、測定時点において閉成しておくことができる。このような構成は多相の負荷を駆動制御するブリッジ回路に関連して使用することができる。] [0009] 最後の第1スイッチの閉成と検出時点との間には、所定の最小持続時間をおくことができる。これによって、使用する測定装置の立上りを補償することができる。] [0010] 複数の相は、第2電圧電位を有する少なくとも1つの第2スイッチを介して接続することができる。これによって、多相の負荷を直流電圧電流回路に接続することができる。] [0011] さらには、多相の電流網の全ての相間に導電接続を形成することが可能である。] [0012] 1つの実施形態によれば、電流値は、測定装置のゼロ点シフトの補償を可能にする。] [0013] 別の1つの実施形態によれば、本発明は、多相の電流網における電流測定のための以下のステップを有する方法を提供する: ・第1検出時点において、多相の電流網の第1相と第1電圧電位との間に流れる第1電流値を検出する。 ・第2検出時点において、第1相と第1電圧電位との間に流れる第2電流値を検出する。この際、第1検出時点および第2検出時点は、第1電流値と第2電流値が異なる符号を有するように選択される。 ・第1電流値および第2電流値から電流値を算出する。] [0014] 第1電流値および第2電流値の検出は、第1電圧電位と複数の第1スイッチとの間に配置されている測定装置によって行われる。その際、多相の電流網の各相は、それぞれ複数の第1スイッチの1つを介して測定装置に接続されている。したがって本発明の方法は、1シャント方式の電流測定で使用するのに適している。] [0015] 第1検出時点においては、第1相に割り当てられた1つの第1スイッチだけを閉成しておき、第2検出時点においては、第1相に割り当てられた前記1つの第1スイッチだけを開放しておくことができる。このスイッチングパターンにより、電流測定のオフセットエラー補償のための値を算出することが可能となる。] [0016] 第1検出時点は、第1相に割り当てられた第1スイッチの第1スイッチング過程から、所定の第1持続時間だけ間隔を置いており、第2検出時点は、第1相に割り当てられた第1スイッチの第2スイッチング過程から、所定の第2持続時間だけ間隔を置いている。このようにすると、第1検出時点および第2検出時点において検出された電流が互いに対照的となるようにすることができる。] [0017] 例えば所定の第1持続時間は、所定の第2持続時間に相応することができる。このようにすると、これらの検出時点とこれらの検出時点に割り当てられたそれぞれのスイッチング過程との間の時間間隔は同一となる。] [0018] さらに電流値を、平均値として第1電流値および第2電流値から算出することができる。] [0019] この実施形態によれば、第2検出時点において第2電流値の検出が不可能である場合に、第2電流値に相当する値をメモリから供給することができる。] [0020] さらに、多相の電流網の各相は、それぞれ1つの第2スイッチを介して第2電圧電位と接続することができる。この際、第1検出時点においては第1相の第2スイッチだけを開放しておき、第2検出時点においては第1相の前記第2スイッチだけを閉成しておくことができる。したがってこの方法を多相の負荷を駆動制御するためのブリッジ回路において使用することができる。] [0021] 別の1つの実施形態によれば、本発明は、多相の電流網における電流測定のための、以下のものを含む装置が提供される。多相の電流網の複数の相間の導電接続を、複数の相が互いに短絡されているように形成するための複数の第1スイッチ;複数の第1スイッチを駆動制御するための制御装置;検出時点において導電接続と第1電圧電位の間を流れる電流値を検出するための測定装置。] [0022] 測定装置はとりわけ測定抵抗として形成し、導電接続と第1電圧電位の間に配置することができる。] [0023] 複数の相は、複数の第1スイッチのうちの少なくとも1つを介して測定装置と接続することができ、制御装置は、複数の第1スイッチを、検出時点において前記少なくとも1つの第1スイッチが閉成されているように駆動制御するよう構成することができる。] [0024] 複数の相はそれぞれ複数の第1スイッチのうちの1つを介して測定装置と接続することができ、制御装置は、複数の第1スイッチを、検出時点において全ての第1スイッチが閉成されているように駆動制御するよう構成することができる。] [0025] 制御装置は、複数の第1スイッチを、最後の第1スイッチの閉成と検出時点との間に所定の最小持続時間があるように駆動制御するよう構成することができる。] [0026] 装置は少なくとも1つの第2スイッチを有することができ、複数の相は、前記少なくとも1つの第2スイッチを介して第2電圧電位と接続されている。] [0027] 別の1つの実施形態によれば、本発明は、多相の電流網における電流測定のための、以下のものを含む装置が提供される。第1検出時点において、多相の電流網の第1相と第1電圧電位との間に流れる第1電流値を検出し、第2検出時点において、第1相と第1電圧電位との間に流れる第2電流値を検出するよう構成された測定装置であって、第1検出時点および第2検出時点は、第1電流値と第2電流値が異なる符号を有するように選択されている測定装置;および第1電流値と第2電流値から電流値を算出する装置。] [0028] この装置は複数の第1スイッチを有することができ、この際、第1電圧電位と複数の第1スイッチとの間に測定装置が配置されており、多相の電流網の各相はそれぞれ複数の第1スイッチの1つを介して測定装置と接続されている。] [0029] この際、第1検出時点においては第1相に割り当てられた1つの第1スイッチだけを閉成しておき、第2検出時点においては、第1相に割り当てられた前記1つの第1スイッチだけをこの開放しておくことができる。] [0030] 第1検出時点は、第1相に割り当てられた第1スイッチの第1スイッチング過程から、所定の第1持続時間だけ間隔を置いており、第2検出時点は、第1相に割り当てられた第1スイッチの第2スイッチング過程から、所定の第2持続時間だけ間隔を置いている。所定の第1持続時間は、所定の第2持続時間に相応することができる。] [0031] 装置はメモリを有することができ、このメモリは、第2検出時点において第2電流値を検出することができない場合に第2電流値に相当する値を供給するよう構成されている。] [0032] 装置は、複数の第2スイッチを有することができ、これらの第2スイッチは、多相の電流網の各相がそれぞれ複数の第2スイッチの1つを介して接続できるよう配置されており、この際、第1相に割り当てられた1つの第2スイッチだけを、第1検出時点に開放しておき、第2検出時点には閉成しておくことができる。] [0033] 本発明が実施例に基づき図面に概略的に示されており、以下ではそれらの図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。] [0034] 図面は、実施例に基づいた発明を例示している。] 図面の簡単な説明 [0035] 図1は、多相の電流網を示す図である。 図2は、種々のスイッチングパターンを示す図である。 図3は、種々のスイッチングパターンを示す図である。 図4は、種々のスイッチングパターンを示す図である。 図5は、多相の電流網を示す図である。 図6は、別のスイッチングパターンを示す図である。] 図1 図2 図3 図4 図5 図6 [0036] 本発明の実施形態 図1は、本発明の1つの実施形態によるブリッジ回路を備えた多相の電流網を示す。ブリッジ回路は3つのブリッジ分岐を有する。各ブリッジ分岐は第1スイッチ102と第2スイッチ104を有する。ブリッジ回路は3相の負荷を駆動制御するよう構成されている。第1ブリッジ分岐は負荷の第1相Uに接続されており、第2ブリッジ分岐は負荷の第2相Vに接続されており、第3ブリッジ分岐は負荷の第3相Wに接続されている。負荷は、3相の非同期モータとして構成することができる。第1スイッチ102および第2スイッチ104は、図示されていない制御ユニットによって駆動制御することができる。] 図1 [0037] これらのブリッジ回路は、電流中間回路として構成可能な直流回路と接続されている。このためにブリッジ回路の第1端子は、シャントとして構成可能な抵抗RShを介して第1電位0Vと接続されている。ブリッジ回路の第2端子は第2電位UBatと接続されている。ブリッジ回路の第1端子と第2端子の間にはコンデンサが接続されている。] [0038] 第1スイッチ102を介して流れる相電流IU,IV,IWは、抵抗Rshを流れる電流IShへの結合点にて合流する。抵抗RShは、電流IShを検出するよう構成された測定装置の一部とすることができる。測定装置は、測定増幅回路とアナログデジタル変換器を有することができる。アナログデジタル変換器は、抵抗RShのアナログ信号をデジタル信号に変換するものである。測定増幅回路は、動作中において立上り時間を有する。アナログデジタル変換器はサンプリング時間を有し、電界効果トランジスタ(FET)として構成可能なスイッチ102,104は、デッドタイムを有する。抵抗RShによる測定の際にはこれらの時間を考慮すべきである。] [0039] 例えば抵抗RShによって、相電流IU,IV,IWを順次に検出することができる。このために合計3つの相電流IU,IV,IWのうちの2つを測定して、第3の相電流をキルヒホフの法則によって計算することができる。相電流IU,IV,IWを測定するために、抵抗RShを流れる電流が測定すべき相電流IU,IV,IWに相当するように、所定のスイッチングパターン、すなわちスイッチ102,104の所定の駆動制御が必要となり得る。] [0040] スイッチ102,104を駆動制御するために、スイッチ102,104のスイッチング時間が時間的にシフトされているクロックパターンを選択することができる。こうすることによって、3つの相電流IU,IV,IWのうち少なくとも2つをパルス幅変調周期内に測定することが可能となる。例えば第1測定の時点には、抵抗RShを流れる電流は相Uにおける電流に相当し、第2測定の時点には、相Wにおける逆電流に相当する。これは相電流UとVの加算に相当する。これらの測定は、パルス幅変調周期の2つの部分周期A,Bのうちの1つの周期において実施することができる。部分周期A,Bの和はパルス幅変調周期である。] [0041] 本発明の1つの実施形態によれば、測定増幅回路のオフセットエラーを抵抗RShによって補償することができる。] [0042] 電流測定の測定領域は正の領域と負の領域とを有するべきなので、増幅回路の入力側は、平均電位にバイアスをかける必要がある。このために抵抗分圧器によって、測定増幅回路のオペアンプ(OA)の入力側に平均電圧を印加することができる。この抵抗分圧器は、例えば割り当てられている制御装置(ECU)の製造時にレーザーによって調整することができるので非常に精確である。しかしながら温度による抵抗の変化は回避することができない。これによって平均電圧のシフト、ひいては電流測定のゼロ点のシフトが生じることがある。これに加えてさらにオペアンプ自体の温度ドリフトが生じることもある。したがってこれら2つの影響によって、電流測定における温度依存性のオフセットエラーが生じることがある。] [0043] 本発明によるアプローチによれば、オペアンプのオフセットの自動的な補償が可能となる。] [0044] 図1に図示されるように、電流測定のためのシャントRShは中間回路に接続されている。これは1シャント方式の電流測定の構造に相当する。したがってここでは3シャント方式の電流測定における構造に比べて、中間回路電流だけをゼロにすればよいという利点が生じる。したがって相電流IU,IV,IWから独立しており、必ずしも出力トルクをゼロにさせる必要はない。本発明のアプローチによれば、オペアンプ回路のオフセット値を検出することが可能なスイッチングパターンが求められる。このようなスイッチングパターンは、全てのローサイドスイッチ102ないし全てのハイサイドスイッチ104がオンである場合に得られる。] 図1 [0045] このようなオペアンプのオフセットを検出するためのスイッチングパターンは、図1に図示されている。この実施形態によれば、3相の負荷がモータとして構成されており、スイッチ102,104はFETとして構成されている。図1に図示したスイッチングパターンの場合には、3つ全てのモータ相U,V,WがローサイドFETによって短絡されており、したがって中間回路電流、ひいてはシャントRShを流れる電流もゼロになる。本発明によれば、この時点でシャントRShの両端の電圧がサンプリングされる。これによって電流測定のゼロ点シフトの値を得ることができ、この値を用いて、差分によるオフセットエラーの補償を実施することができる。ここでは、測定回路のアナログデジタル変換器の入力側において整定値が印加されるようにするために、スイッチングパターンはサンプリング前に充分に長い間出力されるということに注意すべきである。この要求は、オペアンプのオフセットのために、半周期Aの終了時に、電流増幅器が立ち上るまでの間ずっとゼロ電圧ベクトルが出力されるということを意味する。] 図1 [0046] このようにして、個々の相U,V,Wに対するパルス幅変調の上側の限界値が形成される。この上側の限界値の下ではオペアンプのオフセット測定が可能である。この限界値は、相応する相の位相シフトに基づいている。基本的に以下の式が当てはまる: PWMmax=(TPWM−T位相シフト−tx)/TPWM (1)] [0047] PWMmaxは、各相U,V,Wのパルス幅変調の上側の限界値であり、TPWMはパルス幅変調の持続時間であり、時間Tオペアンプの立上り、T位相シフト、Tサンプリングはそれぞれ、オペアンプの立上り、位相シフト、およびサンプリングの時間を表したものである。時間txは、tx=デッドタイム+オペアンプの立上り時間+サンプリング時間から形成される。] [0048] 図2は、オペアンプのオフセットの測定が可能な、最大パルス幅変調を示す。ここでは半周期Aおよび半周期Bにおける相U,V,Wのテストパターンが示されている。相U,V,Wにおける移行は、図1に図示したスイッチ102,104を切り換えることによって達成される。ここではオペアンプのオフセットの測定は、時間窓tx内で半周期Aが半周期Bに移行する際に実施される。] 図1 図2 [0049] 本願発明の別のアプローチによれば、オフセットエラーを電流リップルによって補償することが可能である。] [0050] 部分周期Bおよび部分周期A中に異なる電圧ベクトルを出力することによって、位相シフトを有する非対称のパルス幅変調の場合には電流のリップルが生じる。この電流リップルは、パルス幅変調と同じ周波数を有する。異なるサンプリング点に対する電流測定に必要なこれら2つの電流が決定されるから、この電流リップルは、電流測定におけるオフセットエラーとなる。] [0051] 図3は、位相シフトを有する非対称のパルス幅変調におけるオフセットエラーを示しており、とりわけ電流リップルによるオフセットエラーがどのようにして生じるかを示している。相応の電流リップルを有する2つのパルス幅変調周期が図示されている。] 図3 [0052] 図3の上側の線図においては、相U,V,Wにおけるモータ電圧が図示されている。下側の線図においては、相電流IU,IWの推移が図示されている。相電流IU,IWに対してそれぞれ平均値およびリップルが図示されている。第1測定ならびに第2測定は、半周期Aに後続する半周期Bにおいて行われる。第1測定によって相電流IUが測定される。相電流IUに関するオフセットエラー312は、第1測定時には、相電流IUの平均値とリップルの間の距離として示されている。相電流IWに関するオフセットエラー314は、第1測定時には、相電流IWの平均値とリップルの間の距離として示されている。] 図3 [0053] 位相シフトを有する非対称のパルス幅変調による電流エラーは、バッテリ電圧UBat、オーム性抵抗RFETおよびRモータ、モータインダクタンスLモータ、および、ステップ入力と測定時点との間の時間tに依存している。] [0054] ここでもオーム性抵抗RFETおよびRモータ、ならびにモータインダクタンスLモータは温度によって影響される。インダクタンスの場合にはさらに、機械における磁束ないし鉄の飽和の影響が加わる。] [0055] 温度オフセットの補償とは反対に、リップルオフセットの補償の場合には、3シャント方式の電流測定の場合の既存の方法、ひいてはセンタリングされたパルス幅変調を用いることはできない。センタリングされたパルス幅変調においては、電流値は直列ではなく並列にサンプリングされ、測定時点は、電流がこのリップルのゼロ点通過において検出されてオフセットエラーが生じなくなくなるように選択される。] [0056] この実施形態によれば、オフセットの補償がダブルサンプリングを用いた電流リップルによって行われる。] [0057] 電流リップルのエラーを補償するためにリップルの対称性が利用される。負の半波における電流値を改めてサンプリングし、2つの値から平均値を形成することによって、このリップルの対称性を利用することができる。このために図3に図示した測定は、半周期Aにおける2つの電流IU,IWのために第2の測定の分だけ拡張される。] 図3 [0058] 図4は、本発明の1つの実施形態による、ダブルサンプリングによる自動的なリップルオフセット補償を用いた電流測定の経過を示す。既に図3に図示した測定「IU 第1測定」、「IW 第1測定」の他に、半周期Aにおいて実施される2つのさらなる測定「IU 第2測定」および「IW 第2測定」が図示されている。相応のオフセットエラー412,414は、それぞれ第2の測定時点にて、相電流IU,IWに対して図示されている。] 図3 図4 [0059] この実施形態によれば、第2測定の時点が非常に重要である。第2測定の時点は、相U,V,Wの相応のFET102,104の切り換えに対して、第1測定と同じ間隔で実施しなければならない。こうすることによってのみ、2つの測定時におけるリップルオフセットによる測定エラーが同じになり、電流リップルの対称性が利用されることを補償することができる。この方法の別の利点は、温度ドリフトによるオフセットエラーも同じように自動的に解消されることにある。なぜならオフセットエラーは、第2測定においては、逆の符号によって相電流に重ね合わせられているからである。このことは、相Uにおける電流測定の例において最も良く示すことができる。「IU 第1測定」の時点においては、FETは、シャント電流が相Uの電流に相応するように切り換えられる。したがってここではオフセットは、測定結果における有効信号と同じ符号を伴って現れる。半周期Aにおける相電流IUの第2測定の場合には、シャント電流は相Uから流れる電流に相当し、したがって負の符号を有する。この方法は図5に詳細に図示されている。] 図5 [0060] 図5は、図1において既に図示されているB6ブリッジの回路を、図4において図示されているように「IU 第2測定」の時点において示す。この実施形態によれば、オフセットは有効信号とは逆の符号を以て測定結果に表れ、したがって平均値形成の際に相殺される。] 図1 図4 図5 [0061] 式(2)は、この関係性を再度相Uにおける電流に関して示している: IU=(IU 第1測定−IU 第2測定)/2 (2) ただし、2つの測定結果IU 第1測定およびIU 第2測定に対しては以下の式が当てはまる。 IU 第1測定=IU+リップルオフセット+温度オフセット(3) ないしは IU 第2測定=−IU+リップルオフセット+温度オフセット (4)] [0062] 第2の相電流を計算する際には、第1測定が負の符号を有する電流を供給し、第2測定が正の符号を有する電流を供給するということだけを考慮すべきである。したがって、以下のようになる: IW=(IW 第2測定−IW 第1測定)/2 (5) ただし、2つの測定結果IW 第1測定およびIW 第2測定に対しては以下の式が当てはまる。 IW 第1測定=−IW+リップルオフセット+温度オフセット(6) ないしは IW 第2測定=IW+リップルオフセット+温度オフセット (7)] [0063] 今しがた説明した本発明の方法は、所定のパルス幅変調パターンにおいてのみ使用することができる。] [0064] 図6は、相電流Wの第2測定、ひいてはダブルサンプリングが不可能であるスイッチングパターンを示す。図6でも、相U,V,Wのモータ電圧、および「IU 第1測定」「IW 第1測定」「IU 第2測定」「IW 第2測定」が図示されている。しかしながら測定「IW 第2測定」は使用することができない。なぜなら相Vのモータ相電圧は、測定「IW 第1測定」中の状態に対して反転されていないからである。] 図6 [0065] ここでは第2測定は測定時点のシフトも不可能にする。なぜなら半周期Aにおいては、以下のようなスイッチングパターン、すなわち求められる電流IWが、測定装置のAD変換器の入力側で整定値をサンプリングするために充分に長い間シャントを流れることができるようなスイッチングパターンは発見できないからである。通常動作時ではこのスイッチングパターンはむしろ例外としての規則であるから、最後に検出されたリップルオフセットは、ソフトウェアにおいて検出されてファイルされる。このことは、ダブルサンプリングが可能な場合に測定によって検出された電流を、当該ダブルサンプリングの第1測定からの生値から差し引くことによって非常に簡単に可能となる。そうしてこのファイルされた値は、ダブルサンプリングが不可能な場合に、オフセット補償のために使用することができる。]
权利要求:
請求項1 多相の電流網における電流測定のための方法において、・前記多相の電流網の複数の相(U,V,W)間の導電接続を、該複数の相が互いに短絡されているように形成し、・検出時点において、前記導電接続と第1電圧電位(0V)との間を流れる電流値(ISh)を検出する、ことを特徴とする方法。 請求項2 前記複数の相(U,V,W)は、少なくとも1つの第1スイッチ(102)を介して、前記導電接続と前記第1電圧電位(0V)との間に配置されている測定装置(RSh)と接続されており、前記少なくとも1つの第1スイッチは、前記検出時点においては閉成されている、ことを特徴とする請求項1記載の方法。 請求項3 前記複数の相(U,V,W)の各相は、それぞれ1つの第1スイッチ(102)を介して、前記導電接続と前記第1電圧電位(0V)との間に配置されている測定装置(RSh)と接続されており、全ての第1スイッチは、前記検出時点においては閉成されている、ことを特徴とする請求項1記載の方法。 請求項4 最後の第1スイッチ(102)の閉成と前記検出時点との間に、所定の最小持続時間がおかれている、ことを特徴とする請求項2または3記載の方法。 請求項5 多相の電流網における電流測定のための方法において、・第1検出時点において、前記多相の電流網の第1相(U,V,W)と第1電圧電位(0V)との間を流れる電流値(ISh)を検出し、・第2検出時点において、前記第1相と前記第1電圧電位との間を流れる第2電流値(ISh)を検出し、この際、前記第1検出時点および前記第2検出時点は、前記第1電流値と前記第2電流値が互いに異なる符号を有するように選択されており、・前記第1電流値と前記第2電流値から電流値を算出する、ことを特徴とする方法。 請求項6 前記第1電流値および前記第2電流値の検出は、前記第1電圧電位(0V)と複数の第1スイッチ(102)との間に配置されている測定装置(RSh)によって行われ、この際、前記多相の電流網の各相(U,V,W)は、それぞれ前記複数の第1スイッチの1つを介して前記測定装置に接続されている、ことを特徴とする請求項5記載の方法。 請求項7 前記第1検出時点において、前記第1相に割り当てられた1つの第1スイッチ(102)だけを閉成し、前記第2検出時点において、前記第1相に割り当てられた前記1つの第1スイッチだけを開放する、ことを特徴とする請求項6記載の方法。 請求項8 前記第1検出時点は、前記第1相に割り当てられた前記第1スイッチ(102)の第1スイッチング過程から、所定の第1持続時間だけ間隔を置いており、前記第2検出時点は、前記第1相に割り当てられた前記第1スイッチの第1スイッチング過程から、所定の第2持続時間だけ間隔を置いている、ことを特徴とする請求項6または7記載の方法。 請求項9 前記第2時点において第2電流値(ISh)の検出が不可能である場合に、前記第2電流値に相応する値がメモリから供給される、ことを特徴とする請求項5から8のいずれか一項記載の方法。 請求項10 前記多相の電流網の各相(U,V,W)は、それぞれ1つの第2スイッチ(104)を介して第2電圧電位(UBat)と接続され、この際、前記第1検出時点においては、前記第1相の1つの第2スイッチだけが開かれ、前記第2検出時点においては、前記第1相の前記1つの第2スイッチだけが閉成される、ことを特徴とする請求項5から9のいずれか一項記載の方法。 請求項11 多相の電流網における電流測定のための装置において、・前記多相の電流網の複数の相(U,V,W)間における導電接続を、該複数の相が互いに短絡されているように形成するための複数の第1スイッチ(102)と、・前記複数の第1スイッチを駆動制御するための制御装置と、・検出時点において、前記導電接続と第1電圧電位(0V)との間を流れる電流値(ISh)を検出するための、前記導電接続と前記第1電圧電位(0V)の間の測定装置(RSh)を有することを特徴とする装置。 請求項12 多相の電流網における電流測定のための装置において、・第1検出時点において、多相の電流網の第1相と第1電圧電位との間に流れる第1電流値を検出し、第2検出時点において、第1相と第1電圧電位との間に流れる第2電流値を検出するよう構成された測定装置であって、第1検出時点および第2検出時点は、第1電流値と第2電流値が異なる符号を有するように選択されている測定装置、および、・第1電流値と第2電流値から電流値を算出する装置、を有することを特徴とする装置。
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